あらすじ
時は元弘三年(1333年)鎌倉。
世を治める鎌倉幕府執権の跡継ぎ・北条時行は、武士の子ながらも争いを好まぬ、心優しき少年であった。
戦いと死こそが武士の名誉といわれる時代にありながら、武芸の稽古を嫌い、臆病者と囁かれ、逃げることと隠れることばかりが得意な時行。
ある日、いつものように稽古から逃げ出した時行の前に現れたのは、怪しき神官・諏訪頼重。
未来を見通す力を持つという頼重は、時行が「天を揺るがす英雄になる」と告げるのだった。
嵐のような運命に翻弄される少年の、天下をかけた鬼ごっこが始まる――!